青葉「なるほど…」
青葉「では、次に質問に行きますね。カルナさんのクラスはランサー、槍使いだということで当然主武装も槍なのでしょうがやはり一番得意な武器は槍なのでしょうか?」
カ「俺が一番得意な武器は弓だ。あとは戦車にも乗っていた」
青葉「槍ではないんですね。では次の質問に行きますね」
青葉「カルナさんはまさにインド屈指の英雄と言ってもいいほどの武芸をお持ちですが誰かに修行を付けてもらったりはしたんですか?」
カ「俺の弓はパラシュラーマという男に教わり、その奥義を学んだ」
カ「あとは俺自身が修行で身に着けた」
青葉「ではマハーバーラタ最大の見せ場であり、カルナさんが命を落としてしまった『クルクシェートラ戦争』について教えてもらってもよろしいでしょうか?」
カ「構わない。何が聞きたいのだ?」
青葉「では、まずはなぜこのような戦いが起こったのかという『原因』について教えてください」
カ「……クル国という国があり、そこをクル族という一族が国を治めていた。その国の王家に腹違いの兄弟が生まれた」
カ「兄はドリタラーシュトラ。弟はパーンドゥという」
カ「兄は盲目であったため王座はパーンドゥが受け継ぐことになった」
カ「そうして時がたち、両者に子が生まれた。それがカウラヴァ百王子とパーンダヴァ五兄弟だ」
カ「パーンドゥが呪いによって死に、ドリタラーシュトラが王位についた」
カ「このころから、カウラヴァ百王子はパーンダヴァ五兄弟をねたみ始めた」
カ「クル国の王位継承権争いでカウラヴァ百王子が長子ドゥリヨーダナはパーンダヴァ五兄弟が長兄ユディシュティラに押されていたからだった」
カ「ドゥリヨーダナは何度も姦計によって五兄弟を殺害しようとし、いずれも失敗に終わったものの両者の関係を心配した家臣たちによってクル国の領土は二分され両者に与えられた」
カ「幾度かの諍いの後、決定的な出来事が起こった。ドゥリヨ-ダナは叔父のシャクニという男と共にパーンダヴァ五兄弟をサイコロ賭博に誘い、ユディシュティラはこれに応じた」
カ「結果ユディシュティラは負け、彼が賭けた財産、領土、妻ドラウパティーまでも奪い去られることになった」
カ「この時奪われたものはすべてドリタラーシュトラの計らいによって返還された。だが五兄弟は十二年間森に追放された」
カ「追放期間が終わったのち、五兄弟は領土を返還してほしいと頼んだがドゥリヨーダナは一切聞かず無視した」
カ「そうして両者の対立は深まり、最終的にクルクシェートラ戦争につながる」
青葉「なるほど…話の途中に出てきたパーンドゥさんに掛けられた呪いってなんですか?」
カ「女性と性交すると死んでしまう呪いだ」
青葉「何でかけられたんですか?」
カ「パーンドゥは森で狩りをしていたときに聖仙が変身していた鹿を誤って殺害してしまい、その罰として掛けられた」
青葉「ありゃ…パーンドゥさんも災難ですね…」
青葉「あれ?性交すると死ぬということは子供は作れないはずですが…どうやってパーンダヴァ五兄弟をもうけたんですか?」
カ「…パーンダヴァ五兄弟の母親クンティーは好きな神々を呼び出し子供を作ることができるという特権を持っていた」
青葉「ふむふむ…なるほど、神様を呼んで子供を授かったんですね!」
カ「……」
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