青葉「えー、今回は貴重な雪風系ランサーこと、『マハーバーラタ』の英雄カルナさんにお話を伺ってみたいと思います!そういえば、この間ドレイクさんに襲われたときに助けてくださったのもカルナさんでしたね。その節はどうもありがとうございました!」
カ「気にする必要はない。明らかにライダーはやりすぎていたから止めただけだ」
青葉「それじゃ最初の質問です。カルナさんの物語でも指折りの名場面、カルナさんの代名詞でもあった無敵の鎧、これを敵方であったインドラ神に明け渡すも、その気高さに感服したインドラが新たな武装として槍を授けてくれた、という出来事についてです。そもそも、なんで大事な鎧をあげてしまったんですか?」
カ「……俺は毎日正午に沐浴し、父である太陽を礼拝していた。そしてその時、もしもバラモン僧が施しを求めてきたならば何を乞われたとしても望みのものを与えていた」
カ「そしてクルクシェートラ戦争が始まる直前に一人のバラモン僧が俺の元に現れた」
カ「そうしてその僧はこういった。『その黄金の鎧を渡してほしい』と」
カ「断ったが、その僧は何度も頼んできた」
カ「俺はその時気づいたのだ。この僧はおそらくインドラ神であろうと」
青葉「だから渡したんですか?」
カ「そうだ」
青葉「ですが、伝承によるとあれは不死身になることができるほどのものだったはずです。……死ぬのが怖くはなかったんですか?」
カ「死ぬことは恐れていない。俺が恐れていることは、父である太陽の威光を汚すことだ」
カ「それに―――嬉しかったのだ。神である前に一人の父親のようだったからな」
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