青葉「はい!じゃあ早速!今ちょうど衣川の後の海尊さんの話が出てきたんで、そこからいきますね。先程のお話の通り、弁慶伝説を伝えるために諸国を渡り歩いた海尊さん。結構長生きしたらしいんですね。それも、弁慶さんに長生きして欲しかったからだと思うと泣けるお話ですが…なんか、一説によると400年も生きたとか言われてるんですよね!ちょっと長生きしすぎな気がするんですが、どこまで本当なんでしょう!」
弁慶「さて、拙僧は仙人となり果てた身。すぐに死んだやも知れぬし或は、いまだにどこかで生にしがみついておるやもしれん」
青葉「ほ、本当ですか!?」
弁慶「拙僧も英霊の座からこの時の果てにまで召喚された身ゆえ、最後には死ぬのであるが」
弁慶「基本的に仙人は死なぬのだ。本来ならば召喚されるはずもないのであるが…さてさて」
青葉「はあ、なるほど…。では、次の質問に参りましょう」
青葉「弁慶さんの武器といえば、五条の橋で奪った999本の刀もありますけど、やっぱりトレードマークはその薙刀ですよね!何か謂れのあるものなんでしょうか?」
弁慶「青葉殿が言っている薙刀は『岩融』のことで御座ろう」
弁慶「三条小鍛冶宗近という男が作ったもので、刃の部分だけで三寸五尺ある」
青葉「三寸五尺って言うと…大体百五センチですか。かなり大きいですねえ」
青葉「でも大きすぎないです?演劇などでも見たことないですし、そもそも使いにくいのでは…?」
弁慶「ははは、青葉殿の言っているものは小薙刀のことで御座ろう」
青葉「こなぎなた、ですか?」
弁慶「うむ。小薙刀と大薙刀の違いであるが、刃ではなく、柄の長さで決まる」
弁慶「通常、柄の長さは三尺から六尺。分かりやすいように言い換えれば約90㎝から180㎝である」
弁慶「対して大薙刀であるが、柄が七尺…約210㎝を超える物を指すのだ。柳刃刀に松葉杖をつけたものとイメージすればよかろう」
弁慶「拙僧らの時代より後であるが、よく知られる戦国時代のひとつ前、南北朝時代によく作られる」
弁慶「この時代は武器が大きくなることが多い故、薙刀もその流れに沿ったということである」
青葉「なるほど…では、疑問も解決したところで次に行きましょう」
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