――――――さて
(自慢の艦娘部隊を撃破され、自らの鎮守府をも破壊された哀れな升黒蛮提督はキャスターによって捕縛されてもなお喚き続けていた)
升黒「お前ら、こんなことをしてもいいと思っているのか!俺は鎮守府の提督だぞ!ここからでさえすれば、お前らなぞ……!」
出さえすれば、何だ?
鎮守府と停戦を行った我らの背中を撃つことで汝らが我らに勝てると、本気で思っていたのか?
升黒「ハン、不戦協定などあのぼんくら提督が勝手に結んだだけにすぎん。そも我ら海軍が人質を差し出して停戦など片腹痛い!今に見ていろ、すぐにでもほかの鎮守府がお前たちを皆殺しにするだろう!その時になって後悔しても遅いのだからな!」
…………
魔「あらまあ、分かりきっていたけれど度し難いほど愚かな人間ね。そこの人間は自分の立場が分かっているのかしら?」
升黒「なんだと……!」
蝉「まあ良いわ。その自信をどれ程まで保つことができるのか見物ではあろうよ」
アサシンか。マスターは?
蝉「これ以上ないほど怒り狂っておる。ああなったマスターは我でも止められんさ」
蝉「尤も、止める気もないがな。我らを裏切ることの対価、存分に支払ってもらおうではないか。汝も同じだろうに」
ふん。アサシンと同意するのは癪だがな…
生き残った艦娘は?
魔「こちらで片付けたわ」
となると、後はこやつだけだが……
升黒「な、なんだ?俺を殺す気か!?」
魔「いいえ、殺しはしないわ。牢には入ってもらうけれど」
枡黒「フン、殺さないのではなく、殺せないのではないか!」
魔「殺せない?吼えるわね、ただの人間如きが」
(瞬間、枡黒提督の体が宙に浮かびあがり壁に叩き付けられた)
升黒「ぎ、ぁ……」
魔「覚えておきなさい、あなたが今も生きていられるのは私たちの気紛れだということを」
魔「運びなさい」
(意識を失った枡黒提督を竜牙兵が牢に運んで行った)
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不知火_ぬいぬい