―――PM1:00 冬木港

おっ、あそこにいるのは…

犬「おう、坊主か」

ランサーは釣りしてるの?
……釣果は?

犬「そこそこってとこだな。夕飯は期待していいぜ」

結構獲れてるんだね…となりいい?

犬「気にすんなよ、オレと坊主の仲じゃねえか」

サンキュー
此処にはほとんど来たことなかったけど、あんまり人はいないんだね

犬「今は季節じゃねえからな、もう少したてば釣り人が寄ってくるんじゃねえの?」

そんなもんかな
あ、コーヒー買ってきたからあげる

犬「お、気が利くじゃねえか坊主」


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ねえランサー

犬「どうした?」

竿置きかなんか使わないの?

犬「いらねえよそんなもの。釣りってのは魚を取るだけじゃないんだぜ?」

ふうん?

犬「いいから聞けって。釣りってのはな、精神統一にもなるんだ」
犬「こうやってな、釣り糸を垂らして心を静かにする。すると自分が思ってるより心が静かになるもんだ」

あー、なんとなくわかる気がする

犬「だから釣果なんてのは二の次なんだよ。無論釣れた方がいいに決まってるが」

意外に釣りも奥が深いもんだ…

犬「坊主も今度やってみるか?あの赤いのに頼めばパチモンの釣竿ぐらい用意できるだろ」

ま、考えておくよ
じゃあね、ランサー

犬「おう、またな坊主」



―――PM3:00 商店街

………いろいろ歩き回るとおなかがすいてきたな、何かいいものは…っと
おーい、ライダー!

ブーディカ「ん?ああ、どうしたの?」

いや、奇遇だなって
買い物?

ブーディカ「うん。夕食の当番じゃないけど、せっかくだからね。何か食べたいものはある?」

食べたいものね…できるだけ軽いもので
確か今日牡丹鍋と魚が出るから

ブーディカ「そっかー…。簡単にサラダぐらいにしておいたほうがいいかな?」

そこらへんはライダーに任せるよ
…そうだ、せっかくだし散歩しない?天気もいいし

ブーディカ「散歩…うん、いいよ。折角だし散策しようか」

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ブーディカ「今日は特売が多いなぁ、せっかくだから買い置きしておこうかな?」

人が多いと消費もそれだけ早まるから…後で買って帰ろう

ブーディカ「ごめんね、散策するつもりだったのに」

いいよ、気にしなくて
あの人数分の買い物は大変だしね

ブーディカ「でも…いや。ありがとう、すっごく助かった」
ブーディカ「何かあったら言ってね?あたしが力になるから」

気にしなくていいって…
さあ、帰ろう


ある日の光景3