人は死んだら天に昇って、綺麗なお星様になるんだよ。
だからもし、離れ離れになるような時が来たとしても…私たちは空から見守っているからねって、お母さんはよく僕に言い聞かせてた。
今思うと不思議でさ。もしかしたらお母さんは、自分達がもうすぐ居なくなることを、心のどこかで感じ取っていたのかなって…最近は考えるようになったんだ。
僕が一人でこっそり泣くことを分かってて…、だから「頑張りなさい」って言うんじゃなくて、いつも傍にいるからねって、優しく笑って抱き締めてくれたのかもしれないなぁって。
そんな優しいお母さんが、僕はとても好きだった。
お父さんは、僕たちがサッカーの練習をする時はいつも笑顔で付き合ってくれた。お仕事で疲れてるはずなのに、せっかくの休みも全部僕たち家族のために使ってくれた。
悪い事をすれば容赦なく叱り飛ばされたけど、頑張ったり努力した事は大袈裟なぐらいに褒めてくれる人だった。
サッカーを始めたのも、お父さんがキッカケだった。楽しそうにボールを蹴る後姿に、アツヤと二人で憧れた。
そんな胸を張って誇れるお父さんが、僕は本当に大好きだった…
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