…そっか、○○さんは学校があまり好きじゃないんだね。
僕もね、昔はよく学校に行くのが辛くて、病気のフリをして休んでたよ。
特に小学生の頃は本当に酷くてね。みんなの前で笑っていられる自信が、これっぽっちも無かったから。
自分じゃない家族の人間が死んだって、結局はみんな他人事なんだ。そんなことぐらい分かってた。
分かってたけど…、お母さんたちのために泣いてくれた子たちが次の日には笑ってたのを見て、どうしようもなく落ち込んじゃって。それからは誰の顔を見たくなくて、おばあちゃんの家にずっと遊びに行ってた。
だから小学校の頃の思い出は数えるぐらいしか無いんだ。
○○さんもさ、何か理由があるんだろうけど、嫌なら無理に行くことないよ。今は選択肢の一つに通信教育だってあるし、自分の心を殺してまで行く必要は無いと思う。自分に合った勉強の仕方が、どこかに一つはあるはずだよ。
だから学校に行くのが嫌だって思う自分を責めないでほしい。せっかくこの世界に生まれてきたんだから、どうせなら楽しく過ごしたほうがずっと素敵な未来になるよ。
人の数だけ人生があるんだ。
みんなが同じ道を歩く必要なんてない。あなたは自分の為に、これからの事をゆっくり決めていけばいい。
心配しなくてもいいよ。あなたには僕がいるんだから。
一人ぼっちは怖いけど、二人なら笑って歩けるはずさ。