…僕ね、自分の家に誰かを呼んだのって、これが生まれて初めてなんだ。
白恋の子たちは僕と仲良くしてくれるし、気を遣ってくれるけど…無意識のうちに、いつの間にか自分から線を引いてしまう。
皆のことは友達だと思ってるけど、悩みとか弱みとか、そういうところは見せられなくて。
どうせ僕は一人なんだって思うと、どうしても歩み寄れなくて。
そんな時は、雪原に立ってる大きな木の下でじっとしてた。
遠い昔に、弟と一緒にスノーボードで遊んだ場所。その真っ白な景色だけが、僕の心を慰めてくれるたった一つの存在だった。
○○さんは不思議な人だよね。
傍に居るだけで落ち着くし、ぽかぽかあったかい気持ちになれる。あの大きな木みたいに、安心して身を任せることが出来る。
誰にも言えない悩みも弱みも、自然と口からこぼれちゃう。思いっきり甘えられる。
あなたを家に呼んだのは、これまでの感謝の気持ちも勿論だけど…、心から○○さんのことを信頼してるってことを伝えたかったからでもあるんだ。
…暗い話をしちゃってごめんね。
今日は本当に来てくれてありがとう。
お泊り会、最後の最後まで楽しもうね。