あなたは知らなかったかもしれないが、吹雪と○○さんが出会ったのは…吹雪が倒れてから数日も経たない頃の話だ。
吹雪は俺たちの前では泣かなかった。
一人で悩んでいる間も、一度だって俺たちに弱音を吐いたりしなかった。
そんな吹雪が、泣いたんだ。
あなたの体にしがみ付いて、何度も何度も…。
離れたくないと。傍にいて欲しいと。
声を上げて泣いていたのを…俺は遠くから見てしまった。
そして確信したんだ。俺の決断は間違っていなかったのだと。
…これからあなたには、大きな苦労をかけてしまうだろう。
吹雪はまだ不安定だ。弟の人格だけではなく、それを抜きにしても排他的な考え方をする傾向がある。
そんな吹雪を丸ごと受け入れてやれるのは…、きっとあなたしかいない。
辛くなったときは、どうか俺を頼ってくれ。
○○さんの気を紛らわせるぐらいなら、俺も役に立てるかもしれない。
この言葉をあなたに言うことは、これからもないと思っていたが…。
…ありがとう、○○さん。
あなたのおかげで、吹雪は確実に過去と向き合い始めている。
吹雪のチームメイトとして、本当に感謝している。