ぽいぬ鎮守府のメンバーは怪しい者を見る目つきで俺を睨んでいる。

長門が怪訝そうな顔をして尋ねた。

「備蓄…?なんだそれは。確かにあのとき、いつもより資源を備蓄をするように運営からは言われていたが。」

俺は唖然とした。

「なんと…備蓄を知らないのか。

いいか、いつまたドロップするかわからない海外艦に超強力な装備。ここは何としても攻略しなければならないという場面だな。

ここでバケツがわずかだがイベントへ向かった。こうだったな。」

「そうだ。そして当然私は大破したからバケツを集めに1-1へ向かった。」

なんと、これでも艦これができるのか。だが無理もない。

何せここは勝利という一般的には何よりも優先される目標を完全に度外視し、

究極のエンターテインメント性のみを追求してきた、『ぽいぬ鎮守府』の世界なのだ。

「ちょっと待ってほしい。ネタへ向かいたい気持ちもわかる、しかしだ。

ここで雀魂ではなく、毎日備蓄をしていたとしたらどうなる?」

俺がこう問うと、一瞬、周りの空気が止まった。

その数秒後、辺りは感嘆の声に包まれた。

「なんてことだ!事前に資源を貯めれば、イベント期間中に余裕をもって攻略できるではないか!」

「おい、それにイベント完遂した後に新規艦堀をすることもできるぞ!凄いなこれは!」

「そうか!資源をいつもより多く貯めたのも、イベントをやりやすくするためだったんだな!」



・・・というわけで

欧州が略奪されてるのは目に見えてるので、敵が来る前に略奪するべく

ぽいぬ鎮守府軍団は欧州へ略奪へ向かうのであった

E-1

20201101