琉歌「いや、まあ、先輩として一応立ってなきゃ~とは思ってるけど~。正直もう何も出来ないよ~?」
琉歌「だから~、琉歌の負けだよ。殺すなり何なり、好きにすれば~?」
言われた瞬間首に手を伸ばすけど、もう絞めるだけの力も残ってなかった。伝わってくるのは動脈の鼓動だけ。
八音「くっ……どうして……! せっかく、ここまで……お姉ちゃんの敵を取れると思ったのに……!」
琉歌「どういうことかな~? 琉歌は、七深ちゃんには何もしてないよ~。むしろ七深ちゃんに命を救われたって言うのに」
八音「はっ……?」
瞬間、目の前の相手から発せられたのは意外な言葉。思わず首に添えていた手を離しそうになる。
八音「しらばっくれないで! 4年前、あのリンドウの咲く山の中で……貴女はお姉ちゃんを!」
琉歌「あの時、琉歌は確かに七深ちゃんと戦ってたんだけどね、二人が消耗しきったところで漁夫の利を狙ってた輩がいたのよ~」
八音「えっ? そ、それって……」
琉歌「金星……筆頭四家の中でも別格の力を持つ金星家の長女、金星虚空だよ~」
金星家……四家の中で最も貪欲に権力を欲している家で、資産も兵力も圧倒的。刺客の殆どはその金星家から送られてきている。
琉歌「琉歌がベストの状態なら1対1でも負けないけど~、さすがに疲れてたからね~。協力して倒そうってことになって~」
琉歌「それで二人で追い詰めたんだけど、敵が撤退する直前に攻撃してきて~、琉歌は完全に虚を突かれて棒立ちしちゃってたんだ~」
琉歌「それを七深ちゃんが庇って……」
八音「そんな……どうしてお姉ちゃんが、敵である貴女を!?」
琉歌「琉歌も同じことを聞いたよ~」
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