(ズドンッ!)

七深「ぐぁ……はっ……!?」

瞬時に腹部に衝撃が走る。相手の動きは全く見えなかったけど、彼女の手で腹部を貫かれ、はらわたをぶち撒けたことだけは理解できた。

七深「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

今まで味わったことのない苦痛に、私はその場に蹲ることしか出来ない。殺される。
少しでも距離を取らないと間違いなく殺されるのに……あまりの痛みに一歩も動けず、敵の接近を許してしまう。

琉歌「あのさぁ……」

彼女は一瞬私を見下ろした後、即座に髪を掴んで片手で宙吊りの状態にする。

琉歌「ちょっと弱すぎるんだけど~。そんなんで七深ちゃんを名乗るなんて、失礼だと思わない? 八音ちゃん」

「……っ!?」





あの時……あの戦場で命を落としたのは黒刃七深。私の最愛のお姉ちゃん……
でも、黒刃家にとっては優秀な七深よりも出来損ないの八音が死んでくれた方が、あらゆる意味で都合が良かった。
それはもう、私自身も痛いってほどわかってて……だから私は……あの日から七深に成り代わることにしたんだ。
容姿は元々お母様でも見分けがつかないくらい似てたけど、能力は比べ物にならないくらい劣ってたから……
だからあの日から死に物狂いで努力した。お姉ちゃんの能力、性格、趣味、口調……必死に努力して近づけていった。

最初は疑念を持たれていたけど、その内お母様ですら私が七深なんだって信じるようになった。
そうしているうちに私の中で七深が……お姉ちゃんがまだ生きているような気がしてきたから……より完全になれるように頑張ってきたのに……!

それなのに……それなのに……!

七深イベント03「変えていく勇気と変わらない心」4