「はぁ……はぁ、やっと、片付いた……!」

それから1時間弱と言ったところか。最後の兵士の喉首を切り裂いて仕留めた。体力の方もかなり消耗させられて苦しいけど、休んでる暇はない。
数多の屍を踏みつけながら、私は最愛の人のもとへ走った。








「っ……!?」

見つけた……瞬間、私の目に飛び込んできたのは凄惨な光景だった。一番見たくなかったもの……

「あっ……き、て……くれた……!」

血塗れになって倒れている私の最愛の人と……その視線の先にはフラつきながら立ち去ろうとしている銀髪の女。

「…………!」

叫びたかったけど、私の声は音にならずに口の中で消えた。本当にショックを受けた時って人は言葉を失うんだ。あの時みたいに……

「ご、ごめ……ん、ね……わ、わた……しは、もう……」

私の頰に両手を添えながら、精一杯絞り出すように言葉を紡ぐ。やだ、やめてよ……聞きたくないよ、そんな言葉!

「わた……わたしの、ぶんまで……生き……て……」

そうしてるうちに、その体はどんどん冷たくなっていって……やだ、やだよ! お願いだからもう……喋らないでっ!

「だ、誰よりも……あな……たを、愛して……っ!」

その言葉は最後まで紡がれることはなく、私の最愛の人は永遠に言葉を失いました。

七深イベント02「リンドウの咲く季節に」3