女子生徒1
「寮長様、申し訳ありませんっ!」
女子生徒2
「必死に走ったんですけど、門限に間に合わなくて……
ゆ、許してください! 何でもしますからっ!」
寮では規律が全てだ。守らない奴は……罰を受ける。
だが一応言い訳くらいは聞いてやろう。何故遅れた?
女子生徒2
「そ、その……きんいろモザイクの新刊の発売日で……
でも思った以上に本屋さんが混んでたんですっ!」
女子生徒1
(ちょ、そんな馬鹿正直に言ってどうするのよ!?
漫画が原因とか、情状酌量の余地なしじゃないっ!)
……そうか。本来なら貴様らは締め出されるところだが、
今日の私は少し機嫌が良い。通してやろう。
女子生徒1
「えっ!? 本当ですか、寮長様!?」
ああ。店が混雑していたのは貴様らの努力ではどうにもならんことだしな。
ただし、その漫画は1日だけ没収させてもらうぞ。それが条件だ。
女子生徒2
「わ、わかりました……仕方ないよね?」
女子生徒1
「うん。明日読もう」
うむ、確かに預かった。明日には返してやる。
女子生徒1
「はい。寮長様、本当にありがとうございました!」
女子生徒2
「それでは失礼します」
行ったか……さて、検閲をせねばならんな……ふふふ……
きんいろモザイク