(室内に入ると、大きな男の人に事情を説明しはじめた)
(話を聞いていると、ここまで連れてきてくれた鬼の人は鬼灯、この大きな男の人が閻魔大王…らしい)
(粗方事情を聞いた閻魔大王様は優しげな笑みで私の頭を撫でて、歓迎するよ、といってくれた)
(その言葉に何故か胸がギュッと締め付けられボロボロと涙がこぼれてしまった)
(急に嗚咽をもらしながら泣く私に閻魔大王様はおろおろと慌てはじめたが、)
……泣き止んでください(なでなで)
(鬼灯様がひょいっと私を抱き上げて背中を撫でてくれて)
(不思議と安心感に包まれ嗚咽が引いてく)
………、
閻魔大王「…なんだか似ているね、君達…兄妹だったりして」
同じ村の子供で、お互い孤児ですから
…もしかしたら、なんて事もあるかもしれませんね
(もしかしたらこの人は自分の兄かも、そんな可能性にどきどきと胸が高鳴る)
……これも何かの縁です
これからよろしくお願いします
えっと、貴女の名前は…
(誰がつけたかもわからない自分の名前を言うと、少し考え)
では今日から貴女はで
閻魔大王「そんな適当でいいの?」
気に入りませんか?
(適当でも、ちゃんと名付けてくれたことが嬉しくて頷くと頭を撫でてくれた)
(そんな遠い記憶)
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