(そんなある日、村に死活問題ができた)


(雨が降らない
それはつまり作物や飲み水など、生活するには必要不可欠な水が得られないと言うことになる)
(村の大人達はすぐさまなにやら相談しあいながら、時折子供達を値踏みするように見ていた)





(私には関係ないことだろうと思っていた、けれどそれは勘違いだということがすぐにわかった)







(夜、疲れた身体を横たえていると外がなんだか騒がしい

野犬でも出たのだろうかと起き上がり少しだけ戸を開けた瞬間

外から大きな手で開けられた)



(驚き固まっていると、目の前に村の男達が何人か立っていて…こちらを見下ろしてきた)
(その目はどこかギラギラとして、反射的に後退ろうとした瞬間腕を掴まれ外に出され
村の奥まで引っ張られた)





遠い記憶3