(ぽん、ぽんと消毒液を染み込ませた綿を手首に当てられ、ボーッと見ていたら謝罪の言葉が出てきた)


……それは何にたいしての謝罪ですか？


(………、)

ただ謝るだけなら喋らない方が賢明ですよ


(その言葉に俯いていると包帯を巻かれ、手当てが終わった)



(先程から目を合わせてくれない、鬼灯様はこんな自分にきっと呆れてしまったのだろう…そう思っていると溜め息が聞こえた)


……まあ、理由があるのでしょうけど
正直気分はよくないですね

ですがさっきみたいに隠される方が私としてはもっと遺憾ですが


とは言ってもこれは私の個人的な意見なので貴女には関係のないことですね


(合わせていなかった目を不意に合わしてきて)



もう貴女のその癖を知ってしまったので
これからは切りたくなったら私に話してください

それでもおさまりがつかず
また切った時は、また私に手当てをさせてください



約束ですよ

(包帯の上からするりと腕を撫でられた)