(杭を打ち付けられる衝撃でバッと目が覚めた)
(…ッ、)
(荒い息が治まらないまま視線を横にすると、兄がこちらを見ていた)
…また夢を見ましたか?
(汗と涙でへばりついた髪をはがすように撫でられ身をよじり、起き上がる)
水、飲みます?
(コップを渡され、受け取ろうとするが手が震えてうまくつかめない
それを見かねた兄が口元までコップを運んでくれ、どうにか飲むことができた)
…落ち着きましたか?
(背中をゆっくり撫でながらそう聞かれ、頷くと安堵したように息を吐いた)
ならまた寝なさい、明日も早いですよ
(布団をかけなおされ、ぽんぽんと叩かれ言う通りに瞼をおろす)
怖い人間はもういませんよ、私が退治しましたから
この先もずっと…守ってあげます
(そんな兄の言葉に安心して眠りについた)
▲魘される