初めて私の所へ君が来た時のこと、鮮明に覚えている。
あの笑顔がもう見れなくなるのは……すごく、凄く残念だけど……。

(ハンジさんの傷口を抑える手が段々と弱まる)
(止血の意味がないほど失血が多いせいか、もう視覚が無くなろうとしていた)

……痛かったよね、辛かったよね……。
もう、眠っていいんだよ。

(とても穏やかな顔が見える、そのことに安心した)
(自分が居なくなろうとハンジさんは大丈夫なんだと、これ以上悲しませることがないのだと……)

おやすみ、あっちで待っててね。

(聴覚まで無くなった自分の耳に愛しい人の声は届かなかった)

大好き、だよ。


※この話はフィクションです※
戦死する%%死んだ%%戦死%%死ぬ