(学校帰り、カバンにひとつ余ったチョコレートを入れたまま見慣れない路地を進む)
(多分こっちだった気がするんだよなぁ、とクリスマスを思い出しながらキョロキョロしていると、やっと見覚えのあるアパートが目にとまった)
(駆け足で階段をのぼり、ひとつ深呼吸してからインターフォンに指を当てる)
『ピンポーン』
(「はーい」となんだか眠そうな声がしてから、ドタドタと足音が聞こえる)
(ややあって、扉が開いた)
お待たせしてすみませ…。
(お届け物でーす)
うちじゃないです(バタン)
( 閉 め ら れ た )
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インターフォン百連打