おはようちゃん本日はお日柄もよく絶好のホワイトデー日和ですねそうそうホワイトデーといえば先月わたしにチョコくれたじゃない?実を言うともったいなくてまだ食べれてなくて神棚に飾ったままなんだけどもう多分あのまま我が家の家宝になるんじゃないかなって思ってるよそんなことはさておき私生意気にもお返しなんかを用意しちゃったりしてるんだけどぜひ貰って欲しいっていうかだって妙なシミュレーションしなくていいってちゃん言ってくれたからウキウキしながらまたお菓子作ってみたんだけどどうか一口だけでも食べてもらえたら嬉しいなっておも
(のろたんのろたん、その長い前口上はどうしても土下座しながら言わなきゃダメなの?)
ううっ…こ、こ、この体勢が、いっ一番心安らぐの…!
(神に供物を捧げる民の如く、のろたんは地べたに額をこすりつけたまま掲げるように私に手作りのお菓子を差し出してきた)
(約束通りホワイトデーにお返しをくれたのはとても嬉しい)
(嬉しいのだけど、バレンタインの時といいのろたんは渡し方のハードルを自分で爆上げしすぎである)
(私に周りの生徒の視線がグサグサと痛いほど突き刺さる)
(あ、ありがとうのろたん。今度は何作ってくれたの?)
まどれーぬ…お、おおきめの、みっつ…。
い、イチゴ味なんだけど、すき…?
(少し太めの眉をハの字にして、のろたんが心配そうに私を見上げる)
(好きだよ、と伝えるとホッと息をついて微笑んだ)
よ、よ、よかったぁ…。
実はちゃんがイチゴアレルギーとかで食べた瞬間に倒れでもしたら、その場でうっかり自害するところだったよ…。
(発想が怖い!…あ、そうだ私からも)
(とりあえず手をとって起き上がらせ、私も用意してきたバレンタインのお返しをのろたんに渡す)
(土下座のせいでボサボサになった前髪を慌てて直し、震える手でそれを受け取ってくれた)
わぁっ…あ、あ、ありがとう…!
か、家宝が増えるよ!やったねちゃん!
(やめて)
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来年も交換しようね