(カバンから定番のハート形に包装されたチョコレートを取り出すと、ろぼは大天使スマイル※命名ガミ を浮かべて私に抱きついてきた)
やったー!
手作り?ちょこ?くっきー?なにあじ?
(手作りチョコだよ…あんまりたいした物作れなかったけど)
(普通にチョコレートの味しかしな…い…!?)
(そこまで言いかけてふとろぼの机に目をやると、おそらく菓子の類であろう可愛らしい箱と袋が山積みになっている)
(机の脇にかけてあるろぼの四次元リュックですらそれらで溢れていて、近くにいた男子が「これが…勝ち組…」と呟くのが聞こえた)
(ろ、ろぼ、あれ全部貰ったの…?)
え?うん、女の子がいっぱい来て、ろぼくん甘いのスキでしょーって言ってくれたんだ~。お手紙くれた子とかもいて…みんな優しいよね!ぼく、これでしばらくおやつに困らない!
(…あ、そう…)
(なんだかもやもやする私の気持ちを他所に、ろぼはご機嫌な様子でその声音はいつもより明るい。どんなに喜んでもらえても、結局ろぼにとってはたくさんあるおやつの中のひとつでしか無いなんて…)
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(そんなのって、さみしい)