来年はどうか知らねぇが、今年はこれで我慢しとけ。

(ぱっとガミは私を解放すると、降参のポーズみたく両手をあげたまま笑った)
(それからまた私の髪をかき回して、「とっとと家はいれ、バカ」と悪態をつく)

(お…おやすみ、なさい)

(真っ白の頭から何とかそれだけ捻り出して、ドアの隙間からガミの背中に声をかける)

おう。

(ぶっきらぼうな相槌のわりには、その耳が真っ赤だったものだから)
(とうとう訳が分からなくなり、とりあえずクリスマスムードが抜けきっていない浮かれた部屋へ戻る)
(ソファーへ勢いよくダイブして足をバタつかせたあと、私はそのまま眠ってしまった)
 
なっ…ななななな