「ま、それが目的の遠征やしな…○○、いけるな」

「はい、いつでも」

○○はやる気に満ちているようだ。

「ただ、面子やけど…そっち、誰かおる?」

「…実は、急な用事で数名抜けていますの。
私と衣、そしてそちらの○○さん。残念ながら三人ですわ。
一般部員ならすぐに、少し待っていただければ純が…」

…一般部員は衣とは打ちたがらないだろう。
それに純を待つにしても、その時間さえ惜しい。
衣は一刻も早く、○○と打ちたいというのに…!

「京太郎」

「断る」

…?

「半荘五回」

「断る」

「半荘四回」

「断る」

「半荘三回」

「断る」

「半荘二回」

「断る」

「半荘一回」

「断る」

…何を言っているんだ、この二人は…

「…東風戦」

「わかった、それでケリをつけろ。
最後の一人は俺が入る。ただし、東風戦とさせてもらう」

衣回想2。