「また打とうな、○○!!」
そして踵を返すと走り出し、角を曲がって姿が見えなくなった。
残された自分の頭の中には本当に楽しそうに笑う江口の顔と先ほどの言葉がリフレインしていた。
どうやら少なからず惹かれていると思ったのは間違いだったらしい。
たったあれだけのことで、とても惹かれている。
言い方を変えると、好きになってしまったらしい。
自分でもちょろいな、と思いながら、嫌な気分ではなかった。
むしろ晴れやかなで幸せな気分だった。
とりあえず、それを胸の中に収めて次の対局に向かう。
江口のように、楽しく打てるようにしよう。
江口のように、気分良く麻雀をしよう。
江口のように、対局相手と一緒に楽しもう。
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