「………支配系か妨害系?」

そんな呟きを零しながら俺を見る。
勘が鋭い。

「だとしたらどうなる」

不敵に笑いながら告げると同じような笑みを浮かべた。

「上等、飛ばす」

既に両隣は眼中にないように宣言し、牌を流し次局へと移る。


配牌は良いが、絶対守護領域を切れば○○に和了られる。
飛ばすと宣言された以上、ツモと直撃を避ければ良い。
ならばこのまま絶対守護領域を発動し続けていれば問題ない。

しかし、異様なまでの配牌の良さだな。
普通に考えれば能力に頼らず手を作りにかかるが…
相手が普通ではないことを考えれば、それは悪手か?
様子見と行こう。少し読めば手がわかる。

二巡、四巡。そこで読めた。
四暗刻、大三元。
配牌が良いからと能力を切っていればツモ和了された可能性がある。
俺が捨てた牌に○○の和了牌はなかったが、能力がなければ引かされていたかもしれない。

「………やるな…」

微かな呟き。
何に対してか、考えるまでもない。
絶対守護領域を発動させ続けている現状だ。

「恐ろしいな…他人の配牌にまで影響力があるのか」

「それはこっちの台詞だろ…」

他人へと影響力のある能力を持っている。もしくはそれに順ずるほど牌に愛されている、もしくは豪運を持っている。ということか。
絶対守護領域を越えてくるとは思えないが…嫌な予感もする。

ルル回想4。