「ツモ、8000オール」
対面の○○の和了宣言に両隣の顔が青褪める。
高校生最強を崩すことが出来るかと思ったが両隣の使えなさが異常、でもないか。
あの○○が相手となれば致し方なし、だ。
「ロン、12000。安手ですまない」
○○にとって12000は安手か。恐ろしいな。
卓に着いた一人が冗談で持ち点を20万に、と言ったばかりに終わるまでまだかかりそうだ。
了承した理由は、それでも勝てるから。が妥当だな。
「ロン、24000」
…放っておいても良いが、少し仕掛けてみるとするか…
蜃気楼を思い浮かべる。そして、絶対守護領域を。
場の空気や雰囲気が変わるわけではないが、確かに発動している。
○○は気づいていない。今まで誰にも気づかれなかったことを考えれば当然だ。
「ロン、12000」
「ロン、18000」
「ロン、24000」
「ロン、24000」
「ロン、36000」
景気良く和了を続けるな。
八連荘はなしだがそんなのお構いなしか。
「…おかしい。ツモが来ない…」
気づいたか。最初の和了以外、一度もツモ和了なしなら当然とも言えるが。
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