…………
(ぎゅっ…)
(ぎゅうっと抱き締められた。いつものハグよりちょっと痛いけど気にしない)
…ありがとう、…
(そのままの格好で、父様はぽつりぽつりとお話を聞かせてくれた)
危険が少なくなったのは本当だ…
それでも…精神的には以前の方が楽だったよ…
私の指示で、何人の部下が死んでいったか…
勿論、無駄死になどさせてはいない…より多くの命を守る為には必要な犠牲だった。
間違っていたとは思わない、後悔もしていない。
そして私はこれからも、100の命の為ならば迷わず1を切り捨てる…
そうしなければ人類は勝てない、私達に未来はない。
…それでも…
分かっていても、誰かの命を切り捨てる事にまだ慣れないんだ…
(ぎゅうっ、とまた腕に力を込められる)
抱き締め返す