(タキちゃんとバレンタインデートを終えた帰り道、こっそり用意していたチョコを鞄から取り出す。

結構な時間鞄に入れていたけど包装は崩れていないみたいだ。よかった。)



ちゃん?どうかした?


(え?あ…えーっと…)




(ハッピーバレンタイン!)





(かなり勢いに任せた感じになりながらも持っていたチョコをタキちゃんに差し出す)




…これ…もしかして私に?


(うん。友チョコです)


友チョコ……。


(…い、いらなかった?)



ううん…ううん、違うの。

ほら私、色々あって途中まで無口だったから、クラスの子と馴染めたのも割と最近なの。


こうやって友達からチョコを貰ったりって想像出来なくて…。


だからちゃんから貰えてすごく嬉しい。



これ、食べないで飾っておきたいなぁ。



(腐る!腐っちゃうよタキちゃん!)


ふふっ、冗談よ。

私からの友チョコはホワイトデーに渡すね。


(楽しみにしてますっ)





(それからの帰り道、時折チョコを眺めてニコニコするタキちゃんがひたすら可愛かったです。まる。)

◎タキちゃん