(有人さん、お食事美味しかったね)
ああ。
地元の魚らしいからな。
新鮮で美味しかった。
(えっと、それでね有人さん…、
…お風呂、一緒に入りませんか…?)
な………お前がそんな事を言うなんて、珍しいな。
(あのね……お部屋にもお風呂がついてるから、
それなら、せっかくだし……と思って…。
ゆ、有人さんがよければなんだけど…!)
あー……そうか。
(や、やっぱり困らせちゃった?
ごめんね、嫌ならいいんだよ!
変な事言ってごめんね…!)
…誰も嫌とは言っていないだろう。
ただ…浴衣姿だけでもこんなに動揺しているのに、
一緒に風呂に入ったりしたら冷静で居られないのではないかと…。
(え……)
……す、すまない…。
(え、えっと…大丈夫、です。
私の前でくらい気を休めてくれて良いんだよ?
気取らない、素顔の有人さんが見たいな)
………すまないな。
お前の前ではかっこよく居たいと思ってしまって…。
そうだな、気取るのはやめよう。
一緒に入ろうか。
(はい…!)
旦那鬼道の休日を利用して温泉に行きたい