何をしている。

(聞き覚えのある声に、目を開ける)
(…斎藤さん!)

その娘を離せ、
今すぐに離すなら見逃してやろう。


(一瞬安心したのも束の間、にやにやと笑い続ける浪士に押さえ込まれて動けない)

離せ、と言っている。
聞こえぬか。聞かぬなら、傷を負うことになるぞ。


(ふと、浪士の一人が斎藤さんに歩み寄った…)
(刀に手をやっている…まさか)
絡まれる続きその弐