(部屋に向かうと彼は居た、やっぱり少し変わってしまっているけど、私の愛しい人だ)

あららー?そんなに急いでどうしたのー…?

(不思議そうにこちらを見る彼に、私は口を開く)

(もう一度、やりなおしませんか)


…なにをー…?俺たちの関係を?壊したのは…、


(そう、私。だから、作り直すのも私の役目)

(強い口調で言い切ると、叱られた子供のように言葉を詰まらせて俯いた)

(なんだ、そういうところは変わってないじゃない)

(少し安心して、指輪を差し出した)


こ、れ…


(もうやめにしよう、私、元に戻りたい…でもそれは無理だから、)

(好きです、私と、付き合ってください。本当の意味で、恋人になってください!)

(頭を勢い良く下げた。もしかしたら嫌だって言われるかもしれない、でも、私は彼を信じて答えを待った
抜け道